2−3歳を過ぎてくるとどうもお口が臭ってくる。
かわいいんだけど顔をペロペロはちょっと…
という方多いのでは。
実はほとんどのケースが歯石が原因です。
□歯石は細菌の塊
歯石は、歯垢に唾液中のミネラルがくっつき固まった物です。
細菌の塊なので当然、お口の臭いの原因になりますし、歯の根っこが膿んでしまって
歯が抜け落ちてしまう事も多いです。
この子はなかなか重度です。
全ての歯が歯石に覆われていて、正常な歯がみえません。
何もしないと、これぐらい歯石がついてしまうことも珍しくありません。
□歯石がつくのを防ぎたい!
歯石は歯垢が固まったものです。
一度固まってしまうと麻酔をかけて取らないととれなくなります。
つまり固まってしまう前に歯磨きで落とせば言い訳です。
歯垢が歯石に固まるタイムリミットが3日程度です。
理想的には1日1回、少しおサボりしても2日に1回の歯磨きが必要です。
わんちゃんの歯垢1gには3億個の細菌が含まれているそうです。
これは小腸の中の便より多い数です。
まさか…うんちより細菌が多いとは…
□成功する歯磨きの方法
歯石のお話をすると、「よしやってみよう!」とやる気になって頂ける方も多いです。
しかし、多くの方が挫折します。
理由は『わんちゃんが嫌がるから』です。
そうですよね、歯磨きの意味がわからないわんちゃんが、
急に棒を口の中に入れられたらびっくりしますよね。
そこでオススメの方法は、「ガーゼ」です。
指に巻いてもらい軽く濡らすか、わんちゃん用の歯磨き粉をつけます。
そして、お口を閉じたまま外側の歯をこすってください。
最初のステップはこれで終わりです。
慣れてきたら、口を開けて歯の内側を、さらに慣れてきたらここで歯ブラシです。
使う歯ブラシは、子供用のブラシが柔らかいものでも、犬用のものでもOKです。
歯磨き粉は、わんちゃん用の物を使ってください。
虫歯が犬にはほとんどないので、歯磨き後にご褒美も大丈夫です。
とにかく焦らずゆっくりがポイントです。
それでもやっぱり磨けない子がいます。
そんな時はご相談ください!
歯ブラシには勝てませんが、動物病院専用の歯磨きガムや、
スプレータイプの歯石の蓄積を抑えるものなど一緒に方法を考えていきます。
とりあえず、まずはお口をのぞいてみてください。
歯石がひどく、歯周病や歯肉炎が進んでいる場合は麻酔をかけてのスケーリングをする事があります。
意外と知られていないですが、歯周病などある子は保険が使える事が多いです。
一度ご相談ください。