6.52017
この時期はフィラリア予防や狂犬病で、
動物病院に来てもらう機会も多い時期です。
フィラリアの予防にいらしゃって頂いて、
検査してお薬出して「はい、おしましい」では、せっかく来て頂いたのに申し訳ないです。
そこで身体検査やお話をしっかり伺うようにしています。
身体検査では
「白内障はないか」「外耳炎はないか」
「皮膚にできものはないか」「心臓に雑音はないか」
「膝に痛みはないか」「リンパは腫れていないか」
などなど、数十項目を実はチェックしています。
動物病院が苦手な子も多いので、この機会に何か問題があれば見つけてあげられればと思ってます。
そんな中で一番お話することが多いのが、『歯石がついてきましたね』です。
今日は『歯石って?』『どうしたらいい?』と言うお話です。
□歯石は細菌の塊
歯石は、歯垢に唾液中のミネラルがくっつき固まった物です。
細菌の塊なので当然、お口の臭いの原因になりますし、歯の根っこが膿んでしまって
歯が抜け落ちてしまう事も多いです。
この子はなかなか重度です。
全ての歯が歯石に覆われていて、正常な歯がみえません。
何もしないと、これぐらい歯石がついてしまうことも珍しくありません。
□歯石がつくのを防ぎたい!
歯石は歯垢が固まったものです。
一度固まってしまうと麻酔をかけて取らないととれなくなります。
つまり固まってしまう前に歯磨きで落とせば言い訳です。
歯垢が歯石に固まるタイムリミットが3日程度です。
理想的には1日1回、少しおサボりしても2日に1回の歯磨きが必要です。
わんちゃんの歯垢1gには3億個の細菌が含まれているそうです。
これは小腸の中の便より多い数です。
まさか…うんちより細菌が多いとは…
どんなに可愛くても、お口が汚れている子に顔をペロペロされるのはちょっと…と思ってしまいます。
□成功する歯磨きの方法
歯石のお話をすると、「よしやってみよう!」とやる気になって頂ける方も多いです。
しかし、多くの方が挫折します。
理由は『わんちゃんが嫌がるから』です。
そうですよね、歯磨きの意味がわからないわんちゃんが、
急に棒を口の中に入れられたらびっくりしますよね。
そこでオススメの方法は、「ガーゼ」です。
指に巻いてもらい軽く濡らすか、わんちゃん用の歯磨き粉をつけます。
そして、お口を閉じたまま外側の歯をこすってください。
最初のステップはこれで終わりです。
慣れてきたら、口を開けて歯の内側を、さらに慣れてきたらここで歯ブラシです。
使う歯ブラシは、子供用のブラシが柔らかいものでも、犬用のものでもOKです。
歯磨き粉は、わんちゃん用の物を使ってください。
虫歯が犬にはほとんどないので、歯磨き後にご褒美も大丈夫です。
とにかく焦らずゆっくりがポイントです。
それでもやっぱり磨けない子がいます。
そんな時はご相談ください!
歯ブラシには勝てませんが、動物病院専用の歯磨きガムや、
スプレータイプの歯石の蓄積を抑えるものなど一緒に方法を考えていきます。
とりあえず、まずはお口をのぞいてみてください。
きっとびっくりする方が多いと思います。
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岐阜市柳津町丸野4−17−1 はづき動物病院
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