内科

ちょっと怪しい名前の病気?|猫の蚊アレルギー

夏も本番になってきました。

病院内でもエアコンがないと過ごせないくらいです。

特に大型犬や短頭種は熱さに弱いので、お預かりしている時は寒いくらいにクーラーをかけます。

節電も大事ですが、動物病院では動物の健康が第一です。

 

そんな夏場にたまに見かける猫ちゃんの皮膚病のご紹介です。

見た事がある獣医さんなら、「あっ、あれかも」とすぐに疑えます。

 

ただこの病気、ちょっと名前が…なんと言うか怪しく、うさん臭い。

でも正式な病気です。

その名も『猫の蚊アレルギー』です。

やっぱりうさん臭い診断名です。

…が大丈夫です。

 

 

この猫ちゃんは若めの猫ちゃんで、お外には出かけませんがベランダで日向ぼっこが大好きです。

日向ぼっこといても、熱い時期は夕方に外の空気を楽しむそうです。

なんだか、かわいい生活習慣です。

 

そんな猫ちゃんが、「お耳と足先に皮膚病ができて痒い」との事で来院しました。

猫の蚊アレルギー

 

 

 

 

 

 

猫の蚊アレルギー

 

 

 

 

 

 

確かに、耳は痒そうですし、足の肉球も赤くなっています。

耳のかゆみは外耳炎やアトピー、寄生虫などでも起きますので

何か原因がないかよく見ていきます。

 

耳の中はきれいです。

耳と手以外の皮膚病もありません。

手の肉球が腫れる事も白血病に感染した猫ちゃんではたまに見ます。

しかしどれも違いそうです。

 

となってくると、アレの可能性が高くなります。

「猫の蚊アレルギー」です。

確認のため耳の所にスライドガラスを押し当てて細胞を見てみます。

猫蚊アレルギー 好酸球

 

 

 

 

 

 

真っ赤な顆粒をもつ細胞ばかりです。

好酸球というアレルギーの細胞がたくさんです。

 

 

猫ちゃんは体質によって、蚊にアレルギー反応を起こす子がいます。

特にさされやすい耳や鼻にでるのですが、刺されていないであろう肉球にも病変がでます。

 

この猫ちゃんはかゆみ止めを数日と、

夕方のベランダでの日向ぼっこをやめてもらったら、1−2週間でよくなりました。

楽しみにしていた習慣を禁止するのは気が引けますが、

夏の時期は痒くなりそうなので、蚊がいる時間はお家の中にいてくださいね。

 

ちょっと珍しい蚊のアレルギーのお話でした。

 

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岐阜市柳津町丸野4−17−1  はづき動物病院

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